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働きやすい福祉施設づくり

2014年01月04日

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

「働きやすい福祉施設づくり」「障害のある人の働く力を生産性に結びつける」

今年も日々追及していきます。



あるデイサービスのお話しをさせていただきます。

このデイでは、他のデイでは利用を断られてしまう位に、介護度の重い人を受け入れ
ることを使命にしています。



介護度が重いご利用者に対しては、デイでありながら、家庭へのケアも必然的に求め
られてきます。



例えば、ご家族の希望があれば、デイスタッフを家庭に派遣して、介護技術の指導を
しています。デイでは当たり前にしている介護方法も、家庭では我流に行っているこ
とが多く、少しお教えすると大変喜ばれるのだそうです。



お一人暮らしで頑張っていらっしゃるご利用者には、帰り際、ご利用者の必要度に応
じて、家庭までお邪魔して暖房器具や夕薬の確認まで、デイスタッフがします。



これらのサービスは、決して過剰にはせず、ご利用者・ご家族の必要度を見極めて、
必要な範囲に絞って行うよう、日々スタッフで話し合っています。



不思議なもので、本当に必要とされるサービスをしていると、ご利用者・ご家族がケ
アマネにデイの好評を話してくれ、ケアマネが同僚に伝える、その結果、デイの好評
判が自然と広まっているのだそうです。



もちろん、デイとしても、無料でしているサービスは、月次モニタリング用紙にしっ
かりと記入して、ケアマネに伝えることは怠っていません。このような月次モニタリ
ングを繰り返すと、本当にご利用者の良質な生活を考えているケアマネとの付き合い
が自然と深まっていくのだそうです。



今、このデイは、新規のご利用希望も多く、順調な経営をしています。もちろん、現
場のスタッフには、体に負担の大きい入浴介護など、苦労が少なくないです。でも、
「介護度が重い行き場のないご利用者を見させていただく」使命に、スタッフがいき
いきしているように見えます。



これから、高齢の分野でも障害の分野でも、より困難度の高い方をいかに生産的に受
け入れるかが福祉経営のカギになると考えます。国の方針がどう変わろうとも、困難
度の高い方への支援は、いつの時代も一定割合でかならず存在するからです。



福祉施設が経営の意思を決定するときに、もっとも重要なのは、「何のための意思決
定か」を考えることです。人員、施設設備など実行上の課題をできない理由にしてい
ては、いつまでたっても魅了的な経営は到底できません。

「施設の使命」をみて経営の意思を決定していくことこそが、長期的に成長し続ける
福祉施設にもっとも重要かつシンプルな命題です。



働きやすい福祉施設づくり、志ある福祉経営者と進めていきます!





  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 08:57│Comments(0)
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