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福祉サービス事業所職員の働き甲斐Vol2

2012年01月01日

福祉サービス事業所職員の働き甲斐について、私は社労士として
お手伝いできることが沢山あると思っています。

vol1では、働き甲斐を支える基本的な労働条件について、
介護士さんが将来家族をもって生活できる見通しを立てる重要性に
ついて触れました。

今号では、福祉施設として、介護士さんの生活の見通しを立てていく
方法について、私の考えを書きたいと思います。



結論から書くと、無理な年収の増加を考えずに、仕事の標準化、ダイバシティな
人財活用(外国人、派遣労働の受入れなど)を追及して、共働き、産休、育休
を取りやすい環境を徹底的に追及してはどうでしょうか。


福祉施設の現場はギリギリの人員で回しており、仕事の標準化をする暇が
なく、結果的に一人で抱えてしまう仕事のやり方になってしまうのは承知しています。
しかし、ここが施設側の腕の見せ所です。

仕事の標準化を進めるには、まず一日の仕事を書き出してみることが大事と考えます。
私が昨年10月まで勤務した障がい者施設でのルーティンワークを書いてみます。

8:30 出勤、法人全体朝礼
   一日の施設予定作り
   事務作業(時間がある限り)
9:00 施設朝礼、弁当注文
   送迎、家庭との連絡帳確認
10:00 午前作業
12:00 お昼
13:00 午後作業
15:00 家庭への連絡帳記入
15:30 終礼
16:00 授産作業の仕上げ・翌日準備、作業日誌、事務

ざっと書くとこのような感じです。
少し書き出しただけで、どの部分が忙しかったのか、どの部分を同僚に振ったほうが
良かったのか、イメージができます。

仕事の標準化の第一歩、まずは書いてみましょう。
職員の欠員等、差し迫った状態になってからでは、やっつけ仕事になってしまいます。
通常の状態のうちに一度やっておくのが大事です。



次に欠かせないのが、仕事をする上での行動基準づくり。
気持ち・思いの標準化です。
これは個性を失わせるのではなく、職員間で仕事観(個性)を対話し合って、
共感できる部分については大いに共有しようというものです。
上質なサービスを目指している施設等では、「クレド」といって、職員が共通に
参照する行動基準を書いたカードを常に携帯して、気持ち・思いを標準化している
事例があります(ホテルリッツカールトンなど)。


仕事の仕方が紙に書かれていて、仕事をする上で大切にする思いがはっきりとして
いる、この2点に取り組むだけで、新しい職員さん(派遣職員さんなど)を受け入
れやすい環境にぐっと近づくはずです。結果、産休、育休したい職員さんは心置き
なく休める、そんな施設づくりをしていきたいものです。


現場で関わっている方の感想をぜひお寄せください。



  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 22:56│Comments(0)
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