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Posted by たまりば運営事務局 at

NPOの更なる発展!

2014年01月23日

こんばんは。福祉社労士の前田です。




あるNPOの代表とお話しをさせていただきました。

小さな町の中で、700人超の会員を集めて、住民参加型福祉事業を展開されていま
す。

本来、行政が税金を使ってする仕事なのですが、住民参加で行う仕組みを10年間かけ
て作られてきました。事業の素晴らしさに感動しました。



でも、これから10年進む道について、閉塞感を感じています。

会としての、新しい意思決定ができなくなっています。



役員同士が、信頼の下、動くことができなくなっているからだと思いました。

だから、新しいチャレンジや、思い切った人事施策が打てない状態が続いています。



もちろん、10年も一緒に活動していたら、様々な出来事があるわけです。

お互い間違ったり、怒らせてしまうことは多々あるでしょう。



だけれども、信頼の下、動けない原因は、間違う行動そのものではありません。

不誠実さを感じさせる小さな行動、その積み重ねが、信頼の下、動けない状態をつ
くっているように思います。不誠実な小さな行動とは、例えば、朝の挨拶を気持ちよ
くする、会議の時間を守る、まずは相手の話をしっかり聞く、といったことです。成
し遂げている大きな仕事に比べて、本当に本当に小さなことです。



会が高度成長していた時代は、小さな不誠実さよりも、大きな成長を感じてこれたの
でしょう。でも、安定的に運営していく時期に入り、小さな不信感が際立ってきたの
だと思います。



役員は、みんな同じく高い理念を掲げています。実際に献身的活動を続けており、役
員各々が多くの人から支持を受けています。



そんな志を成就させるには、日ごろの小さな行動を大事にしなければならないのだ
と、改めて勉強させていただきました。



もちろん、物事をかえるのに遅すぎることなどありません。

きっと、このNPOも、各々が本来の誠実さを取り戻し、信頼できる関係を再構築す
るでしょう。それほどに、会の使命への思いを感じたからです。



NPOが地域を変え、日本の働くを変えていく時代に、これからますますなっていく
のだと、思いました。



小さな信頼を積み重ね、大きな志を実現していきましょう!







本日、しずかは進路面談でした。特別支援学校にも三者面談があるのです。

いよいよ今年から就労に向けた実習が始まります。地域を元気にするNPOのお役に
立って働く、そんな選択肢ができたらいいなと思います。






  


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 22:29Comments(0)

    働きやすい福祉施設づくり

    2014年01月04日

    明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

    「働きやすい福祉施設づくり」「障害のある人の働く力を生産性に結びつける」

    今年も日々追及していきます。



    あるデイサービスのお話しをさせていただきます。

    このデイでは、他のデイでは利用を断られてしまう位に、介護度の重い人を受け入れ
    ることを使命にしています。



    介護度が重いご利用者に対しては、デイでありながら、家庭へのケアも必然的に求め
    られてきます。



    例えば、ご家族の希望があれば、デイスタッフを家庭に派遣して、介護技術の指導を
    しています。デイでは当たり前にしている介護方法も、家庭では我流に行っているこ
    とが多く、少しお教えすると大変喜ばれるのだそうです。



    お一人暮らしで頑張っていらっしゃるご利用者には、帰り際、ご利用者の必要度に応
    じて、家庭までお邪魔して暖房器具や夕薬の確認まで、デイスタッフがします。



    これらのサービスは、決して過剰にはせず、ご利用者・ご家族の必要度を見極めて、
    必要な範囲に絞って行うよう、日々スタッフで話し合っています。



    不思議なもので、本当に必要とされるサービスをしていると、ご利用者・ご家族がケ
    アマネにデイの好評を話してくれ、ケアマネが同僚に伝える、その結果、デイの好評
    判が自然と広まっているのだそうです。



    もちろん、デイとしても、無料でしているサービスは、月次モニタリング用紙にしっ
    かりと記入して、ケアマネに伝えることは怠っていません。このような月次モニタリ
    ングを繰り返すと、本当にご利用者の良質な生活を考えているケアマネとの付き合い
    が自然と深まっていくのだそうです。



    今、このデイは、新規のご利用希望も多く、順調な経営をしています。もちろん、現
    場のスタッフには、体に負担の大きい入浴介護など、苦労が少なくないです。でも、
    「介護度が重い行き場のないご利用者を見させていただく」使命に、スタッフがいき
    いきしているように見えます。



    これから、高齢の分野でも障害の分野でも、より困難度の高い方をいかに生産的に受
    け入れるかが福祉経営のカギになると考えます。国の方針がどう変わろうとも、困難
    度の高い方への支援は、いつの時代も一定割合でかならず存在するからです。



    福祉施設が経営の意思を決定するときに、もっとも重要なのは、「何のための意思決
    定か」を考えることです。人員、施設設備など実行上の課題をできない理由にしてい
    ては、いつまでたっても魅了的な経営は到底できません。

    「施設の使命」をみて経営の意思を決定していくことこそが、長期的に成長し続ける
    福祉施設にもっとも重要かつシンプルな命題です。



    働きやすい福祉施設づくり、志ある福祉経営者と進めていきます!


      


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 08:57Comments(0)

    受容と仲間意識をもって働く

    2013年12月04日

    名古屋の社労士浅野先生にお声かけいただき、勉強会に参加してきました。



    障害(下肢障害)をもって、企業内社労士として働く渡辺さんの話を伺いました。



    中途障害の渡辺さんは、当初、自分の境遇を受容できず、障害を公表せずに入った会
    社を1年で辞めることになったそうです。下肢障害をクローズにしていたので、立ち
    仕事など無理があったためです。



    その後、就職活動中に、ハローワークの担当官から障害を公表しての就職活動の提案
    を受け、オープンで働く挑戦を始めました。



    障害をオープンにして入った今の会社は、丁寧に配慮をしてくれて、座った仕事に就
    くことができるようになりました。

    でも、形の上ではオープンにしても、渡辺さんにとっては、会社の作業着に着替えた
    り、何か障害が明るみに出るようなことが嫌で、何かふっきれない思いだったそうで
    す。





    その頃の心の支えが、スポーツでした。

    渡辺さんがたまたま「もう一度走りたい」と発した一言を、理学療法士の先生が聞
    き、ならば「ランニングチームを作ろう!」と3名のチームを結成、その後同じ思い
    をもった参加者が増え、ランニングのチームとして活動するようになりました。

    渡辺さんは、ランニングチームを通じて、仲間を意識できるようになったのだそうで
    す。





    渡辺さんは、自身が障害を受容できず、中々旨く働けなかった経験から、「受容」と
    「仲間意識」を大事に働くことを、障害をもって働く人に伝えていきたいのだそうで
    す。

    https://www.facebook.com/DaHeZhiJiaoZouXingHui





    まさに働くことの原点がここにあると思います。

    これからも、もっともっと障害のある人と共に働くに関わっていきたい思いがますま
    す強くなる話しでした。


      


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 00:56Comments(0)

    【介護リーダーに伝えたい100の言葉】

    2013年10月13日

    ヘルパーさんと一緒に勉強していると、必ず、次のようなコメントをくださる方がい
    ます。



    「みんなの、発言力、観察力、ご利用者の変化に気づく力に驚きました。良いところ
    は真似して頑張りたいと思います!」



    人が優れていると素直に思えることは、とても大事だと思います。



    お互いの良いところを認めあえるヘルパーさんばかりなら、素晴らしい事業所になる
    と思います。



    ヘルパーさんの日ごろの気づきを交換し合う場を設けると、必ず、素直に学びあおう
    とする人たちが出てきます。



    専門的な研修も大事です。



    でも、ヘルパーさんが自分で学ぶ力を引き出すのは、もっと大事だと思います。



    介護リーダーが実践していきたい場づくりです。


      


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 15:44Comments(0)

    【介護リーダーに伝えたい100の言葉】

    2013年10月12日

    訪問の事業所では、サービス提供責任者が、ヘルパーのリーダー的役割になる場合が
    多いです。



    ヘルパーさんが、現場で見聞きした生の情報をいかに引き出すかは、サービス提供責
    任者(サ責)の腕です。



    ヘルパーさんが見ているご利用者と、サ責が見ているご利用者は、異なります。



    ヘルパーさんは、ご自分が担当している時間帯のご利用者を見ていて、サ責は他のヘ
    ルパーさんが担当している時間も含めてご利用者を見ています。



    すると、一人のヘルパーさんが言うことが、ご利用者の生活全般からみれば、実はあ
    まり大したことがないとサ責が判断する場合があります。



    でも、一人のヘルパーとしては、目の前で起きていることがすべてですので、「これ
    は大事だ」と思ってサ責に訴えます。



    ヘルパーさんとサ責の隔たりが生じかねない状況です。



    隔たりでなく、協力関係をつくっていくには、



    ヘルパーさんは、「次の支援に繋げる」視点をもってサ責に報告できると良いと思い
    ます。



    サ責としても、ご利用者の支援の全体像を、ヘルパーさんに伝える努力が欠かせませ
    ん。



    全体像を示した中で、ヘルパーさんに対して、「あなたにしてほしいのはこの部分」
    とはっきり明示します。すると、ほぼ間違いなく、ヘルパーさんは納得し、使命感を
    発揮してくれます。



    訪問事業所のサービスの質は、サ責にかかっていると言われています。実際の稼働
    は、ヘルパーさんがいなければ成り立ちません。



    サ責とヘルパーさんの関係は、とても興味深いです。



    いろいろな事業所の素敵な取り組みを見ていきます。



    我は「サ責の達人」という方からご意見いただきたいですネ。


      


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 07:36Comments(0)

    【介護リーダーに伝えたい100の言葉】

    2013年10月08日

    高齢サービスでは、介護保険と自費サービスの組合せが当たり前になってきました。



    障害サービスの方でも、法律に基づく給付と、自費サービスの組合せが、これから進
    むと思います。



    例えば、知的障害の児童をメインにしている、ある放課後デイサービスでは、次の試
    みを検討しています。



    今までは、月〜金が開所日でした。

    これからは、日曜日を個別対応の日として、今まで閉所していたところ開所します。



    掃除・食事作り・絵画などのプログラムを、定員7名、3〜4時間程度プログラムを行
    います。



    掃除は、特別支援学校で掃除を専門に教えている先生を講師に招きます。

    食事づくりはB型事業所で障害のある方に指導している方を講師に招きます。

    絵画は美術学生を講師として招きます。



    1プログラム参加費として、通常の利用料のほかに3,000円いただいて、3,000円×5名
    =15,000円で15,000円の講師料で来てくださる方にお願いをしていく方針で講師を見
    つけていきます。



    5名を超えた分については、法人の収入にします。但し、5名を下回ると赤字になりま
    すので、保護者のニーズを真剣に調査してプログラムを組まなければなりません。



    障害手帳をもっていない発達障害の方も、自費を条件に受講していただく方針です。



    世の中高生の保護者は、塾や習い事に沢山のお金を使っています。



    障害の子にも、習い事でお金を使うことがあっても良いと思います。ただ、習い事の
    場がないだけです。



    放課後デイの場をつかって、日曜日に習い事を実現するアイデアです。



    わくわくするサービスです。

    皆さんは、いかが思われますか?


      


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 07:20Comments(0)

    【優秀な人材の確保!キャリアアップ助成金 短時間正社員コース】

    2013年10月07日

    キャリアアップ助成金の短時間正社員コースは、優秀な短時間勤務の職員を確保した
    い福祉事業所にお奨めの制度です。



    例えば、パートタイム介護職員の中でも、2〜3年勤めると、「この人には長く働いて
    ほしい」、「他のパートさんと処遇の違いを出していきたい」と思う方はいるのでは
    ないでしょうか。



    また、逆に、正職員で今まで働いてきたのだけれど、子育て等で、今後はフルタイム
    では働けない、でも、時間を短くしてでも働いてほしい人はいるのではないでしょう
    か。



    こんな時に使えるのが、短時間正社員コースです。



    パートタイマー及びフルタイム正社員を、短時間正社員に転換すると、1人あたり20
    万円(中小企業の場合)の助成を受けることができます。



    ※対象者が母子家庭の母等または父子家庭の父の場合、1人あたり10万円加算



    ほか、助成金の支給対象となる短時間正社員制度とは、主に次の条件を満たしている
    必要があります。

    ・期間の定めのない労働契約を締結していること。

    ・当該事業所において正規の従業員として位置付けられていること。



    など。



    他にも、助成金受給には、細かな条件があるのですが、骨子は上記のとおりです。



    これから施設を増やしたい、など、3年後の成長を目指す事業主様は、ぜひ検討して
    はいかがでしょうか?


      


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 08:41Comments(0)

    【介護リーダーに伝えたい100の言葉】

    2013年10月06日

    「今している事、できている事の維持だけではなく、向上していくために積極的に行
    動していく力が、私は弱いと思う。まず一人で色々考えるより、自分が感じて思った
    ことなどを皆に提案していくようにし意見を聞き、行動を起し、力をつけていきたい
    と思います。」



    介護職員さんとの勉強会でこのように発言された方がいました。



    考えを声に出して言える職場は、ありそうで中々無いです。



    「自分が感じて思ったことなどを皆に提案していくようにし意見を聞き・・・」これ
    が実践できるのはきっと素晴らしい職場に違いありません。



    リーダーが考える、強い職場づくりとは?

    上司が決めたことを下に守らせるのみでは、すぐに時代遅れになってしまいます。



    情報が行きかっていて、環境の変化が激しいからです。



    下の人間が、行動しながら感じたことを発言して、変わっていける事業所が生き残っ
    ていきます。現場の大勢の知恵を集めて良いサービスを創っていくことが、事業所の
    発展に繋がります。



    介護職員さんの言動から、リーダーは気づくことができます。



    現状に留まらず、自ら発信しようとする介護職員さんを大事にしていきましょう。現
    場リーダーの務めです!


      


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 07:36Comments(0)

    【介護リーダーに伝えたい100の言葉】

    2013年10月05日

    自分の立ち振る舞いに、自信がもてない介護職員は多いです。



    確かに、良い介護の明確な答えはありません。不安な気持ちになって当然です。



    でも、上司・同僚はちゃんと見ていると思います。

    特に、心ある上司は、頑張っている人の行動を、目立たないところも含めてしっかり
    見ているものです。



    なので、安心して頑張ってほしいと思います。



    何より大事なのが、自分はこれでよい、これが正解、と思いこまないことです。



    失敗や苦手を素直に認めて、成長していく繰り返しが、介護介護職員に真の自信をも
    たらすと思います。



    例えば、ご利用者を転倒させてしまったら、その分、転倒の状況報告をしっかりとし
    てフォローします。



    チームワークが不得意な人は、毎日でなくて良いので、2日に1日はしっかりチーム
    ワークを意識します。



    こんな習慣をつけていきたいものです。



    介護リーダーが、介護スタッフをエンパワメントするときに、もっていたい考え方で
    す。


      


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 16:35Comments(0)

    【介護リーダーに伝えたい100の言葉】

    2013年10月04日

    福祉の現場業務では、常に完璧でいるのは難しいです。



    ご利用者の支援、声かけなど、不十分で反省することがあって当たり前です。

    逆に、完璧と思ってしまうことの方が、ご利用者の日々変化する希望が反映されず、
    怖いと思います。



    実際に、「活発な福祉の現場だな」と思う会社にお邪魔すると、介護現場で失敗した
    事例が沢山出てきます。



    逆に、凝り固まっているな、という現場に伺うと、「自分たちはやっている」、「こ
    れ以上の課題があるのだろうか」という話になります。



    現場業務の失敗談が出るか否か、そして、失敗談に対して、前向きな話が出るか否か
    は、事業所の状態を判断する基準だと思っています。



    ある登録ヘルパーさんとの勉強会でこんな話題が出ました。



    「朝食を作りながらの流れの時、利用者様がトイレから戻り椅子に座ろうとする所ま
    では見守っていたのですが、次の瞬間、私はガス台の方を向いてしまい、「ドスン」
    と音がして振り返るとイスに座りそびれて転倒してしまった。きちんと座り終わるま
    で見守らなかった点反省しています。怪我もなく良かったですが、、、。」



    この話題提供に対して、皆で意見交換をしました。



    「転倒などあった場合は、基本は事務所に報告。些細なことであれば、申し送りノー
    トに記録しておくこと。それから、ご利用者から許されるのであれば、傷がないか、
    アザになっていないかなど、服を脱いで確認させていただくこと。」



    「知的障害の方と接することが多かったので、施設にいる時間に転倒したり傷をつ
    くったりしたら、その時の状況を正確にできるだけ細かく連絡帳に書くようにしてい
    た。知的障害の方は、ご自分でご家族に言えない方が多いので、その分ご家族が、施
    設で変わったことがあった場合の事実確認に敏感。連絡帳に書く手間はかなりかかっ
    たのですが、ご家族が気にされるところであり、丁寧に対応するように心がけてい
    た。」



    「ご家族に前向きに事実関係を明示して納得いただくのは、中々骨の折れる調整でし
    た。でも、今思えば、難しい調整を乗り越えると、親御さんとの信頼関係が深まって
    いた様に思います。」



    など、活発な意見が交わされ、一人のヘルパーさんの一つの失敗を機に、大勢のヘル
    パーさんの行動が向上するだけでなく、ヘルパーさん同士の繋がりが深まります。



    完璧でないことを公にして、皆で前向きに考えていける事業所作り、これは福祉事業
    所に良い人が集まり、持続的に発展する秘訣です。



    こんな、福祉事業所内の仕組みづくりに、今月もとことん向き合っていきます!


      


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 10:51Comments(0)

    【介護リーダーに伝えたい100の言葉】

    2013年10月03日

    介護の現場リーダーをしていると、現場スタッフに対して、本当は言いたくもないの
    だけれど、繰り返し注意しなければならないことがでてきます。

     

    私は、障害者通所施設ですが、現場リーダーをさせていただいていた時があります。



    私が、「同じことを何度も注意しなくてはいけない」を感じたのは、ご利用者に対す
    る声のかけ方でした。



    知的障害の施設で、ご利用者には、いわゆる問題行動といわれている特徴が、多かれ
    少なかれありました。例えば、気分が乗らない日には着替えがものすごく遅くなった
    り、疲れる作業の時には急に体調が悪くなったり、何か職員側がわからない理由でパ
    ニックになる人もいました。



    知的障害があるが故の行動であり、根気強く、寄り添って軽減していくのが、現場ス
    タッフの使命です。



    でも、このような問題行動に対して「○○さんは、またダメですね」「そんなことし
    たらダメですよ!」と、否定的な口調で、声をかけるやり方が、施設に目立ちまし
    た。



    もっと前向きな声かけをしてほしいと、私はパートさんを何度も注意したくなりまし
    た。もっと、長期的な視点で、「あなただったら、いずれはできるようになる」とい
    う思いが伝わる声かけをしてほしいと思いました。



    私の対応としては、まずは、自分が前向きな声かけに、努めて積極的に取り組むこと
    にしました。



    それから、毎日の朝ミーティング、月例ミーティングで、「積極的な声かけをしてほ
    しい」、例えば、「○○さんなら、きっとできるようになりますよ」といった声をか
    けた方が、ご本人にも響くはずだから、ご本人の能力を信じて前向きな声をかけま
    しょう、と伝え続けました。



    これは、私の実感なのですが、2年間伝え続けると、ガラッと施設の雰囲気が変わっ
    たと実感しています。



    「あっ、変わったな」と思った時の快感は、今でも忘れられません。



    現場リーダーの仕事は、とても面白くやりがいがあると思います。



    介護の仕事をするなら、ゆくゆくは現場リーダーを目指そう!思うのです。皆さまい
    かがでしょうか?


      


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 08:23Comments(0)

    【介護事業での情報共有】

    2013年10月02日

    ある訪問介護の事業所で、情報共有ができず、複数の事業で関わっている同じご利用
    者に、一つの会社から同じことを何度も聞いてしまったりすることがありました。



    ちゃんと朝礼の時間を取っているにもかかわらず、情報の共有ができないことが悩み
    でした。



    リーダー会議で話し合った結果、朝礼には必ずメモを持参して、個人の予定を伝える
    時には、メモを基に発表することにしました。



    そして、朝礼が終わった後は、メモを一冊のノートに貼り付け、いつでもみんなが見
    られるようにしておきました。



    このような工夫で、情報の共有は、かなり改善されたそうです。



    何より、メモを書くことにより、スケジュールのミスや、ヘルパーさんから預かった
    伝言の共有が、とても良くなったのだそうです。



    ご利用者の情報など、情報共有は、どの介護事業所でも課題です。

    これで良いとの答えは、おそらく無いのではないかと思います。



    ただし、事業所による取り組みの違いは大きいと思います。



    人を活かそうとする事業所は、情報を共有する意義を考えます。自社にあったやり方
    を試行錯誤して考え、一歩踏み出しています。

    失敗したら、新しい方法を、再度、考えて、挑戦しています。



    一方、効率性優先の事業所は、情報をできるだけ制限して、必要な情報のみを伝える
    努力をします。



    短期的にみると、後者が売り上げをあげるかもしれません。

    しかし、長期には、前者が勝つように思います。

    情報に触れることに意義を感じることは、働くモチベーションに直結するからです。
    (自分の経験を振り返って、そう思います)



    情報の共有は、事業所のこれからの成長を決める重要なカギになります。



    3年後の成長を目指す事業所様と共に、試行錯誤しながら取り組んでいきます!


      


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 13:26Comments(0)

    【介護現場管理者の立ち振る舞いについて】

    2013年10月01日

    介護現場のリーダーには、リーダーの責任でしなければならない事務仕事(シフト表
    管理、介護記録、ご家族との連絡記録、稟議書、請求事務、その他本部からの事務対
    応など)が山ほどあります。(もちろん、優れたリーダーは適宜権限移譲しています
    が。)



    リーダー特有の事務仕事を、昼間の時間帯にしようとすると、他スタッフが介護をし
    ているときに、パソコンに向かうことになります。



    昼間、全力で現場業務をこなすと、事務は残業をして、しなければなりません。これ
    は、どこの現場でも課題になっています。



    私も、現場リーダーをさせていただいたときに、最初1年間はこの課題に苦しみまし
    た。



    パソコンに向かっている時間が多いと、現場スタッフとの距離が離れてしまいます。



    でも、現場リーダーとして様々な仕事を抱えているので、現場スタッフと全く同じ目
    線で同じ仕事をしてはいけないように私は思いました。



    私の対応としては、現場の事情が分かる1年間は、残業覚悟で、徹底的に現場に出ま
    した。



    でも、2年目以降は、昼間極力事務をこなすようにして、かつ、事務の仕事でも共有
    スペースに出して差支えないものは、極力、皆の目が届くところに出てするようにし
    ていました。



    また、これが何より大事ですが、現場リーダーは、未来を創る仕事をしなければなり
    ません。事務的なやり方を整える、権限移譲の仕方を考える、スタッフ話し合いの場
    を設ける、広報物を出す等々。決して、現場スタッフと同じ目線ではいけないと思い
    ます。



    現場リーダーの仕事は面白いなと、改めて思います。



    介護の仕事の憧れに、「現場リーダーになる」が加わると、もっと若い介護スタッフ
    がいきいき働けると思います。



    現場リーダーは、大変だけれども、裁量をもって仕事できるし、それなりの収入も得
    られる、そんな業界共通の考え方を創っていきたいですね!




      


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 18:17Comments(0)

    生産性×障害者雇用

    2013年08月29日

    社労士には本業を通じて、自然とできる障害者雇用支援があると思っています。



    社労士は、企業全体の労務を見られます。

    全体を見て、生産性のあがる障害者雇用が提案できるはずです。



    障害者雇用で成功している多くの中小企業は、企業の中に補助業務の場を作っていま
    す。

    そして、補助業務の場で、障害のある社員の働く力を活かしています。補助業務があ


    からこそ企業全体の生産性があがる仕組みをつくっています。



    場の生産性があがることは、そこにいる人が、クタクタになりながら充実して働ける
    こと。

    一人でも多くの障害の方が、そんな場で働けるよう、社労士として働きかけていきま
    す。



    本日、受講してくださった方の中に、廃棄物処理業者の顧問先で障害者雇用を取り入
    れた

    いと話している社労士の方がいらっしゃいました。嬉しいです!



    私も頑張らねば。本日は大変ありがとうございました!


      


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 23:49Comments(0)

    【介護事業所リーダー教育プログラムの事例発表を行います】

    2013年08月27日

    いよいよ秋の気配が色濃くなってきました。



    (有)人事・労務 イノベーション介護チームでは、4月より、有料老

    人ホーム様、訪問事業所様、通所事業所様などで、スタッフの発揮能

    力とスタッフ間の繋がりを創り出する研修を行ってきました。



    今、50名ほどの現場介護スタッフの方と毎月お会いしています。



    現場ケアスタッフの不満足度がどこにあるかというと、圧倒的に、自

    分がしたい支援ができないことだと思います。「もっとご利用者の希望

    に沿って支援したいのに・・・現場リーダーが、会社が理解してくれな

    い」、このような話をされる方が多いです。





    そして、多くの方が、仕事なので現場の思うとおりには行かないと、「理

    屈」では分かっているのですが、「感情」では納得していないように見え

    ます。



    では、「感情」を満たすには何が必要か。

    それは、スタッフ間の「対話」であり、上司との「対話」であると思って

    います。



    「同僚もこのように思っているんだ」や、「上司はこんな考えなんだ」と

    感じることができてこそ、「感情」にすっと落ちていくのだと思うのです。



    なので、イノベーション介護研修では、できる限り、参加者間の対話の

    時間を多くとるようにしています。



    介護支援の方法を議題にしますが、大事なのは、参加者どうしが考える

    過程です。



    来月13日に、イノベーション介護研修の事例発表会を行います。

    研修現場でどんな声があがっているのか、可能な限りお見せしたいと

    思っています。



    スタッフを大事にしたい!経営者に聞いていただきたいです。

    お待ちしています!





    1 日 時:平成25年9月13日(金) 15:30〜17:00

    2 場 所:有限会社人事・労務3Fセミナールーム 

           東京都台東区松が谷3-1-12-3F 

    3 対 象:介護事業所 経営者・管理者・人事担当者

    4 費 用:1人 3500円 2人目以上2500円  ・・1社2名まで

    5 プログラム

    第1部 事例紹介 

         介護事業所のリーダー教育プログラムはこうつくる!

         ・事例1 事業所やチームで目標を共有できる目標を立てる(目

              標管理)

         ・事例2 権限委譲できるリーダーを育てる(職務記述書)

         ・事例3 個の価値観を積極的に出す(つながりインタビュー)

    第2部 実際にワークショップを体感しよう

         テーマ「職員参加型キャリアパスをつくろう!」

    第3部 助成金の活用のやり方



    【講師】 (有)人事・労務 前田豊(社会保険労務士・介護福祉士)



    ■お申込み・問合せ  有限会社人事・労務 前田 TEL03-5827-8217


      


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 18:44Comments(0)

    【やはり、福祉施設は人事評価で人を育てる!】

    2013年08月23日

    人事評価は、結局何をするのかというと、自分が見えている景色を伝え合うこと。

    人を点数づけして、結果をリーダーから現場スタッフに伝え、現場スタッフから意見
    をもらう人事評価のプロセスは、結局は自分の見えている景色を伝え合うことです。





    チームリーダーと現場スタッフとでは、同じ現場にいても、見えている風景が異なり
    ます。



    例えば、リーダーは、今日、ご依頼のあった新規ご利用者を無理してでも受け入れる
    ことが現場スタッフの育成に繋がると思い、現場スタッフはまた大変な仕事が増えた
    と思う。

    未来の姿を見ているリーダーと、今の姿を見ている現場スタッフの違いから生じる差
    異です。



    リーダーは、ご利用者の余暇支援まで深入りしなくてよいと言い、現場スタッフは自
    宅から材料を持参してでもやりたいと言う。現場全体の運営を見ているリーダーと、
    特定のご利用者が見えている現場スタッフの違いから生じています。





    この差を感じながら、福祉施設の狭いスペースの中で働き続けるのは、中々のストレ
    スだと思いませんか。

    だから、多くの福祉現場は、「言っても仕方がない」と白けてしまっているのです。

    当初は、みんな福祉の仕事に燃えて入職してきたのに、、、。





    子どもの教育への投資を、お父さんは子どもの将来を、お母さんは世間への見栄えを
    と、違う風景を描いていたとしたら、夫婦関係は上手くいくと思いますでしょうか。



    賢い夫婦は、生活しながら、お互いの見ている景色を合わせていくはずです。





    職場では、夫婦関係よりも努力しないと、普段どんな景色が見えているかなど話さな
    い。だから、あえて人事評価の場を設けて話すことが必要だと思うのです。



    人事評価がなくても、当面の仕事はやっていける。だけど、長く前向きに続けようと
    したら、やっぱり、福祉施設に人事評価は不可欠です!





    賢い施設長はこのように考えています。皆さんは、いかが思いますか?


      


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 22:21Comments(0)

    介護施設の研修で思うこと

    2013年08月21日

    現場ケアスタッフの不満足度がどこにあるかというと、圧倒的に支援について。

    自分がしたい支援が中々できないという内容である。



    ご利用者のために、一歩進んだ個別の支援、例えば創作物の作成補助をしてあげ

    たくても、不公平になるからと、リーダーがそれを許さない。



    先日も、あるケアスタッフが言っていた。



    確かに、施設運営を考えると、平等感を保つのは欠かせない。



    でも、それは形式上の平等にこだわることではない。ご利用者ごとの、個性、能力に

    応じて、最大限充実した時間を過ごしていただく意味での平等であるはずだ。



    あるご利用者に創作活動に重点を置いて支援したら、ほかのご利用者には、例えば

    リハビリで支援をすればよい。



    もちろん、スタッフ数にも限りがあるので、できる限度はある。リーダーが歯止めは

    かけるべきだ。



    しかし、形式上の支援を均一化しようとするのとはそもそも考え方が異なる。



    支援の真の平等と、施設の人員、設備を考慮した許容範囲について、リーダーを中心


    各フロアで対話できるなら、もっと良い介護現場ができると思う。


      


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 16:27Comments(0)

    8月14日の記事

    2013年08月14日

    昨日、訪問介護事業所の所長様より、サービス提供責任者(サ責)の育成について悩
    んでいる旨のご相談をいただきました。



    ・登録ヘルパーに対して、言いにくいこともはっきりと言えるサ責を育てたい。善意
    のあまりに、計画外のサービスもしてしまうヘルパーに対しても、計画どおりに行動
    するようはっきりと言えるサ責を育てていきたい。

    ・だからと言って、介護保険の決まりにこだわり過ぎて、ヘルパーのやる気を無くす
    ようなサ責はよくない。

    ・ヘルパーの穴あけ、代行依頼(仕事の予定を急にキャンセルする)に対して、厳し
    いことを言えるサ責を育てたい。



    このような内容でした。



    思うに、サ責とヘルパー、サ責とご利用者の関係が、「依頼する−される」、「サー
    ビス提供する−される」の相互通行的な思考で成り立っているのでは難しいように思
    います。

    共によい場や関係性を創り出す思考を持つことで、相手側にどんな行動をとってもら
    うのが良いのか、見えてくることがあるように思います。良い場や関係性のパズルを
    組み合わせて完成させていくようなイメージです。



    訪問サービスの質は、サ責の力量で決まると言われているくらいに、サ責は重要な役
    割を担っています。ヘルパーとご利用者との組み合わせで、そのサービスが上手くい
    くかは十中八九決まりますし、ヘルパーの稼働に無理がないかも常に気にかけておく
    必要があります。



    訪問事業所が持続的に発展するには、サ責育成のシステムは不可欠です。

    「理屈をいうサ責」から「関係性を創るサ責」へ、所長様と共に取り組んでいきま
    す!




      


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 08:33Comments(0)

    高齢者の住居系サービスにプラスαを

    2013年05月23日

    高齢者の住居系サービスが注目されています。
    割安な賃料、サービスの基準が不明確なこと、
    等々話題になっています。


    住居系サービス提供事業者は、入居者が集う場づ
    くりで、サービスにプラスαの価値を付加していく
    のがベストだと思います。


    入居している高齢者が軽作業できる場、住居近隣の
    環境に貢献できる場(地域清掃など)、食事や家事
    についてサークルで学びながら交流できる場、など
    福祉的配慮が必要な入居者が、行動的な生活をおく
    れる場をいかにデザインしていくかが問われると思
    います。


    入居している人と、住宅の環境、地域柄、諸々の要因
    を考慮して、ゆるやかなルールを設けつつ、入居者が
    できるだけ自治に近い形で運営できる場をコーディネ
    ートしていく力が必要です。

    とても興味深い、介護にイノベーションを起こしたい人
    のための仕事ですね。  


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 10:36Comments(0)

    【与え合う働き方】

    2013年05月10日

     「在宅でできるお仕事を紹介」こんな謳い文句で
    仕事の紹介や求人情報を扱っている事業者様は世に
    沢山います。

    先日、私が話を伺ったNPO団体も、一人親、子育て
    中の方が、時間・場所を問わず働けるように、仕事を
    紹介しています。一見、よくある仕事紹介のようです
    が、良く話を伺い、団体固有の存在意義に深く共感し
    ました。


    基本的には、お話を伺ったNPO団体が企業から業務
    を切り出して、在宅ワークを希望して登録してきた人
    に紹介します。
    でも、このNPO団体では、単に仕事を与える・与え
    られるの関係ではないというのです。登録者全員が被
    紹介者であり、紹介者でもあります。もちろん、在宅
    の仕事をしたいから登録するので、最初は仕事をもら
    うことが主です、しかし、ある一定のところからは、
    自分も紹介者になり、自分で営業して仕事をとってく
    る、そして、取ってきた仕事は皆で与え合うのだそう
    です。


    それは、仕事を紹介する・されるの一方向の関係性とは
    全く異質なものだと思います。
    構成員が、団体の存在意義を感じ、やる気に満ちて動く
    からこそ成り立つ関係です。

    規則に縛られて働くのではなく、信頼・尊敬の下、与え
    合って働く関係。こんな働き方を求めていきたいです。



      


  • Posted by 前田豊(社会保険労務士) at 11:12Comments(0)