人事評価は、結局何をするのかというと、自分が見えている景色を伝え合うこと。
人を点数づけして、結果をリーダーから現場スタッフに伝え、現場スタッフから意見
をもらう人事評価のプロセスは、結局は自分の見えている景色を伝え合うことです。
チームリーダーと現場スタッフとでは、同じ現場にいても、見えている風景が異なり
ます。
例えば、リーダーは、今日、ご依頼のあった新規ご利用者を無理してでも受け入れる
ことが現場スタッフの育成に繋がると思い、現場スタッフはまた大変な仕事が増えた
と思う。
未来の姿を見ているリーダーと、今の姿を見ている現場スタッフの違いから生じる差
異です。
リーダーは、ご利用者の余暇支援まで深入りしなくてよいと言い、現場スタッフは自
宅から材料を持参してでもやりたいと言う。現場全体の運営を見ているリーダーと、
特定のご利用者が見えている現場スタッフの違いから生じています。
この差を感じながら、福祉施設の狭いスペースの中で働き続けるのは、中々のストレ
スだと思いませんか。
だから、多くの福祉現場は、「言っても仕方がない」と白けてしまっているのです。
当初は、みんな福祉の仕事に燃えて入職してきたのに、、、。
子どもの教育への投資を、お父さんは子どもの将来を、お母さんは世間への見栄えを
と、違う風景を描いていたとしたら、夫婦関係は上手くいくと思いますでしょうか。
賢い夫婦は、生活しながら、お互いの見ている景色を合わせていくはずです。
職場では、夫婦関係よりも努力しないと、普段どんな景色が見えているかなど話さな
い。だから、あえて人事評価の場を設けて話すことが必要だと思うのです。
人事評価がなくても、当面の仕事はやっていける。だけど、長く前向きに続けようと
したら、やっぱり、福祉施設に人事評価は不可欠です!
賢い施設長はこのように考えています。皆さんは、いかが思いますか?